火鉢
近頃、メダカの世話をしていると、隣に住む伯母が声をかけてくれます。
隣は父の実家なのですが、数年前に祖母、昨年伯父が他界したため、今は伯母が一人で住んでいます。
さて、今日も伯母と話していたら、物置に古い火鉢があるからメダカ用にどうか、ということになりました。
見せてもらうと大きくて立派な火鉢。
まだ灰が入ったまま。
火鉢というのは、内側には防水加工がされていないので、水を入れるとモレ・ワレの原因になるため、メダカ飼育には向いていない、と聞いたことがあったので(現物を見ると防水加工はなかった)、断ろうかと思いましたが、考えがあって頂くことにしました。
大きな火鉢なので、内側にプラスチック容器などを入れればメダカ飼育ができるのでは。
内側を防水加工することも検討しましたが、古いものの風情がなくなってしまうので不採用。
頂いた理由はもう一つ。
父が結婚する前まで使っていたものなのではないか、ということ。
父に見せると、やはりそうでした。
子どもの頃からずっと家族で使っていたものなのだとか。
ということは、少なくとも戦前の火鉢か。。。
父は庭に出て、せっせと灰を出し始めました。
少し掘っただけで、タバコの吸い殻が多数出てきました。
おそらく、25年ほど前に他界した祖父が残したもの。
灰はいらないのではないか、と思いますが、父は袋に詰めて残しておくとのこと。
僕にとっては(珍しい)古い器と要らない灰ですが、父にとってそれらがどれほどの価値があるのかは僕には想像しきれていないと思います。
メダカから始まり、頂いてしまった火鉢・・・小さな親孝行ができたような気がします。