プロ意識

日曜日の「真面目な話」


先日、知人のピアノ関係者のお仲間(女性)の単独での初コンサートを聴いてきました。


きれいな演奏でした。
それだけ。

それだけ、の演奏でした。

心に何も残らない、間違えず、曲を楽譜どおりにキレイに弾いた、だけ。

技術的にどうのこうのではなく、すばらしい演奏との決定的な違いは、眠くなるかどうか、ではないかと思うこの頃。


演奏会終了後、ロビーでは、演奏者を囲んで、お客さん(関係者)が
「よかったよ〜!」
などと言っている。
演奏者本人もご満悦でした。


「僕の感性がおかしいのか?」と疑問に思いつつ、後日、紹介してくれた知人と話すと、僕と同じ感想だったそうで、
「ピアノ教室の関係者(素人)ならともかく、他のピアニストまであれを褒めあっているのはどうかと思う。私はあの世界についていけない。我慢しようと思ったけど、後で電話して『全然ダメだった』と言っておいた」
とのこと。


学生の発表会ならば拍手の一つもしたいところだけれど、今回はコンサート。少しばかり(2000円)と言えどもお金を払っているわけです。

その2000円が惜しいのではなく、お金をとって演奏を聴いてもらうからにはそれはプロの仕事。

芸術家として決定的に足りない・・・という問題は別にして、プロ意識の欠如がアリアリと感じられたことが不快でした。


僕はサラリーマンで、滅多なことがなければ定年あたりまで勤めることができる予定ですが、気持ちの上では勝手に「毎年度契約」の覚悟を持って仕事に取り組んでいます。

「成果が上がらなければ契約更改はない」

誰でもできる仕事ならば、他の人にとって代わられる。
(その程度は成果とはいえない)

そういう覚悟が、アイデアを生み、自分を見つめなおし、モチベーションを高めるのではないか、と思うのです。


そういう僕も、結局は生ぬるい環境にいて、ぬる〜い日々を過ごしているのかもしれませんが。。。