子育て支援とは

日曜日の(いつもとちょっと違った)真面目な話。


「子育てを社会全体で」という言葉があります。
僕は正直、この言葉に違和感を感じながらモヤモヤとしてきました。


先日、とある公的な研修会での某大学教授(女性)の講演内容を目にしました。


以下、そこからの抜粋です。

「子育ては外注?
いつでも子どもを預かれるような「ドロップイン」方式の託児施設を見かけることがあります。買い物やレストランやフィットネスクラブなど、気軽に子どもを預けられることによって、集客が得られるという発言を聞いたことがあります。いろいろな事情で子どもを緊急避難的に預けられる場所が必要な事態とは別に、子どもを預かる仕組みが広がっています。何か引っかかる、子どもがモノになっているような感覚です。
親の都合が優先で、預ける場所があるから自分の好きなことがゆっくり出来てよかった。そこには子どもの言い分が聞かれることはありません。子育て支援とは、子どもと家庭を支援するもので、子どもと家庭を切り離す支援ではないのです。
子どもがモノのように扱われる。外注化されている。外注化というのは、自分のすることを他者に肩代わりしてもらうことです。子育て支援とは、子育てを社会の総意をもって支えるということで、子育ての社会化と呼べるもので、外注化とは異なる概念です。子育て支援という掛け声の下に行われてきたことが、子育ての社会化ではなく、子育ての外注化となってしまっている。
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外注化が子育ての領域にも広がっています。子育てを、お金を払って他の人にしてもらう。お金を払っているのだから、子育てサービスをされて当然、という感覚です。子育てはお金に換えられない、それが常識的な理解だと思われますが、外注化サービスの進んだ今、コストパフォーマンスの感覚で理解される傾向が強くなっています。
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子どもは生活者として存在しなければなりません。保護者も子育てにおいては、消費者ではなく、生活者として行動することが求められています。保護者と子どもが生活をする存在として、それを社会のシステムがサポートすること、それが子育て支援です。」



僕のモヤモヤの原因がとてもまとまった文章です。