別解くん
高校時代、文系で数学が得意な同級生がいました。
授業中、彼が指名(立候補というべきか)され、黒板に答えを書き終えると、右側にたて線を一本ピィーッとひきます。
(別解1)……
同様に、(別解2)……
さらに、(別解3)なんてことも!
先生が「○○、もういいぞ」
と言っても、
「いえ、まだありますから」
なんて言って…。
人は彼のことを、敬意を込めて(かどうかは知りませんが)『別解くん』と呼んでいました。
おそらく本人は気付いていませんが。
彼が書き続けるのを、仕方なく先生は見守っていましたっけ…
そんな彼はまた几帳面で、字を丁寧に書くから時間がかかるんです。
彼が指名されたら、はい、授業終わり…みたいな。
おかげでこちらは睡眠不足を解消していましたけどね。
先生も笑って許してくれました。
(一応、やるべきことはやっていたので)
いろんな意味で、理解のある先生だったなぁ。